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  • 執筆者の写真Kyoko Kuriyama

背中で呼吸。

  9月からオンラインでのモーニングクラスが始まり、毎日、「起きなきゃ!」と思って起きる日々が続いていた。


もともと早起きは得意だし、朝は大好きなのだけれど、うっかり寝過ごさないように緊張していたのかもしれない。台風の後から急に寒くなり、秋冬に向けて、身体も環境への調整が必要なのだけれど、なかなかうまくいかない。


 なんだか疲れてるなあ。でもがんばるー。なんて気持ちでフローのクラスを終え、よくクラスに来てくれているKちゃんに「おつかれさま」と声をかけた。振り向いたKちゃんが「ちょっと、うつ伏せになれますか?」と聞いてきたので、「う、うん」とマットにうつ伏せにになると、「マスクして話してるからたぶん頭が酸欠になってるし、背中に息が入っていない」と話しながら背中をマッサージしてくれた。

うおーーーー、というくらい痛かったけれど、かなりスッキリして、次のクラスは呼吸がよく入るのが感じられた。背中、固まってたのね。Kちゃんありがとう。


Kちゃんは長くヨガを続けていて、わたしのクラスにもコンスタントに顔を出してくれている。可愛らしい笑顔にあっさりとした性格、Kちゃんがクラスに来てくれていると、いつもなんだか安心した。そんな彼女が20年以上のキャリアを持つエステシャンだということは、今年になって初めて知った。ヨガもかなり前から実践していたみたい。


 人の長年身体に触れる仕事をしてきたKちゃんは、インストラクションの途中でわたしが息切れして、一瞬言葉が止まったのを見逃さなかったようだ。マスクしたまま動き、話し続けることで、酸欠状態に近くなっていたことを、わたし自身も気付いていなかった。あぶない、あぶない。

Kちゃんの言葉で、はっと我にかえり、休息と回復と調整が必要。と思い出すことができた。ありがとう。

 今年はいろいろなことが初めてで、そこを乗り越えていく、生きる感覚みたいなものもあるのだけれど、やっぱり緊張続きは疲れる。いつもなら、アーサナと呼吸でなんとかする。でも今年はさすがに人の手を借りよう。来月はKちゃんに身体をほぐしてもらう予定にした♪

 自分の身体と呼吸をよく感じ、自分を知っていくこと。いつもクラスでお伝えしていることだけれど、酸欠の脳では気付くことにも気づけない。そして、これも自分の身体から得た大きな気づきなんだなあ。身体って正直。

 自粛期間から毎週クラスに来てくれるようになったNさんは、当初とっても早い動きをしていたのに、今はゆっくり感覚を研ぎ澄ませて動いている。気づけばお尻に敷いていたブロックがなくても骨盤が立つようになり、左右の膝の開きと骨盤の関係を自分で探求するようになっている。

 ポーズが”できる”ようになることではなく、今”自分の身体はどんな状態なのか?”に意識を向けている。終わりのない探求を楽しんでいるようにも見える。


 また別のスタジオのMさんは、急ぐこともムキになることもなく淡々とヨガとトレーニングを続け3年が経った。気づけば毎朝走り、その距離は少しずつ延長されてきた。レースへの参加でタイムを伸ばし、受講するヨガのクラスもひとつ増えた。落ちていた腰が徐々に立つようになり、アーサナの安定性も高くなった。

 ヨガへの依存ではなく、ヨガをとおしての自己探究。日々意識的に淡々と続けていくことの大切さを目の前で見せてもらっている。

 背骨がさらに広がるようになり、呼吸が楽になったら、またみなさんの感じる世界がきっと変わるはず。

 わたしも一緒に続けていきます。


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